無秩序国家の脅威・隣国中国の状況
「中国の官僚機構には驚異的な底力がある。どこかの市長が、海を埋め立てて大規模な工業団地を作る計画を発表したとしよう。ほんの2~3年後にどうなっているか。見渡す限りに工場が立ち並び、道路が伸び、何千棟ものアパートで多くの家族が生活を営み、一万人単位の労働者が「第二期工事」に取り掛かっている。」・・・ 「BusinessWeek」が報じる現代中国の状況である。
私たちの身の回りを見回しても、Made in Chinaでない電気製品、衣料品、雑貨を見つけるのは難しい状況だ。10年前の北京の映像では自転車の集団に驚かされたものだが、昨今は広い道路をうめ尽くす自動車の集団に変わっている。すごい発展速度だと思わされる。
こんな国は歴史上今まで見られなかったのではないだろうか。日本経済の高度成長期も華々しかったが、規模が十倍の中国ではそれは私たちの想像を絶するものなのだろう。
日本の高度成長期にも種々の問題が生じた。公害、環境破壊、マイナス面が社会に暗い影を落としたのは事実だった。だが、日本には行政を批判し、企業に疑問を投げかける自由はあった。それが功を奏して問題を克服してきた歴史がある。だが、中国の現状をみると問題を提起する自由も、是正する仕組みも備わっていない、そのように思えて仕方がないのだ。
環境の問題は自国のみの問題ではない。母なる地球規模の問題である。利己主義をむき出しにした発展を抑制すいる力が働かなければ、地球環境に及ぼす影響は計り知れない。現に九州の離島に光学スモッグの現象が見られたりするが、人工衛星から眺めると、大気の流れが大陸から日本にその原因物質を運んでいるような画像を目にすることになるようだ。
欲に目がくらんだ企業家、癒着する地方行政担当者、地方を制御できない中央政府、こんな無秩序国家は地球の歴史上はじめてのことではないだろうか。私たちはこの現実に目を向け、如何にあるべきなのか考えなければならないのだろう。
人は豊かになる権利があるのかも知れないが、それには限界があることも事実である。物質的豊かさを求め、自己を抑制することができない状況では遠からず破綻をきたすのは不可避だ。
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